勤怠レポート > 勤怠差異 > 「基準時刻と打刻 / ログ / 入退室の差異」の仕様を解説します。
※タブ名は「比較対象」の設定によって異なります。
目次
機能概要
出退勤予定時間などのスケジュール時間と出退勤打刻時刻、PCログ時刻、入退室時刻を比較し、乖離している従業員を確認できます。比較した差異は「過少」「過大」時間として集計されます。それぞれ以下を意味します。
- 過少:出退勤打刻時刻、PCログ時刻、入退室時刻に対し、出退勤予定時間などのスケジュール時間の方が少ない
- 過大:出退勤打刻時刻、PCログ時刻、入退室時刻に対し、出退勤予定時間などのスケジュール時間の方が多い
「時間外勤務申請機能」を利用していて「過少」の値が大きい場合、未申請残業時間が発生していることが考えられます。
KING OF TIME 勤怠管理との連携について
- 出退勤予定時間などのスケジュール時間や出退勤打刻時刻は、KING OF TIME 勤怠管理から連携します。連携仕様はこちらをご参照ください。
- エラー勤務日の打刻時刻は連携されません。
- みなし勤務スケジュール(直行 / 直帰 / 直行直帰)を登録している場合は、みなし勤務の時刻(出勤 / 退勤予定時刻)が打刻時刻として連携されます。また、みなし勤務スケジュールの日に打刻があってもエラー勤務としないように設定している場合、実際に打刻した時刻が打刻時刻として連携されます。
事前設定
ご利用の際は、以下を設定してください。
メニューバー「環境設定」 > 「表示設定」 > 「勤怠差異の表示」 > 「 基準時刻との差異」にチェックを入れて[登録]をクリック
「PCログ」ご利用時の事前設定
KING OF TIME システムログのデータを利用する場合は、事前にKING OF TIME システムログのクライアントアプリケーションをセットアップします(詳細はこちら)。
PCログのCSVデータをアップロードすることも可能です(詳細はこちら)。
「入退室」ご利用時の事前設定
入退室のCSVデータをアップロードします(詳細はこちら)。
「過少」を確認するための利用条件
未申請残業時間がある可能性として「過少」をご確認いただける条件は以下となります。
利用できる
-
時間外勤務申請機能を利用している
※残業時間を「~○○:○○まで」というように「時刻」で申請する方法です。
利用できない
- 残業上限の制限機能を利用している
※残業時間を「○○分」というように「時間数」で申請する方法です。
- 残業申請を利用していない
※残業時間を打刻時刻どおりに計上している場合です。
「基準時刻」の定義
「基準時刻」とは以下を指します。
始業
(1)出勤予定時間のみであれば”出勤予定時間”を基準時刻とする。
(2)出勤予定時間と勤務開始刻限がある場合は”勤務開始刻限”を基準時刻とする。
(3)出勤予定時間と勤務開始刻限の間に出勤打刻がある場合は”出勤打刻”を基準時刻とする。
終業
(1)退勤予定時間のみであれば”退勤予定時間”を基準時刻とする。
(2)退勤予定時間と勤務終了刻限がある場合は”勤務終了刻限”を基準時刻とする。
(3)退勤予定時間と勤務終了刻限の間に退勤打刻がある場合は”退勤打刻”を基準時刻とする。
図解(1)
図解(2)
図解(3)
基準時刻は、「打刻」「PCログ」「入退室」いずれかの任意の時刻と比較します。
ご注意
前述のとおり、KING OF TIME 勤怠管理で「残業上限の制限機能」を利用していたり、そもそも残業申請機能を利用せず、打刻時刻どおりに計上している場合は「過少」は正しく計算されません。これらの利用方法では「勤務開始/終了刻限」を入力しないので、申請の有無に関わらず「出退勤予定」が「基準時刻」となり「過少」が多く計上されてしまうためです。
「過少」の算出機能は「時間外勤務申請機能」を利用していることを前提としていることをご了承ください。
データの確認・操作方法
データの確認や操作の手順を解説します。
※暦日(1日~末日)で集計されます。
閾値の設定
勤怠レポート > 勤怠差異 > 「基準時刻と打刻 / ログ / 入退室の差異」の画面右上の歯車のマークをクリックします。
比較対象や見たい差異、閾値を設定します。
※画像クリックで拡大します。
比較対象
基準時刻と比較する時刻を設定します。
項目名 | 説明 |
---|---|
基準時刻-打刻 | KING OF TIME 勤怠管理の打刻データと比較します。 |
基準時刻-PCログ | KING OF TIME システムログのデータ、もしくはCSVデータでアップロードしたデータと比較します。 |
基準時刻-入退室 | CSVデータでアップロードしたデータと比較します。 ※「入退室」の時刻はAPI連携できません。 |
見たい差異
過少申告だけの差異を表示するか、過少申告と過大申告どちらの差異も表示するかを設定します。
設定方法
閾値の設定を、利用中の所属設定に対して一括で行うのか、所属 / 雇用区分別に行うのかを設定します。
「利用中の所属を一括で設定」を選択した場合、「利用」のチェックボックスにチェックがある所属に対し、後述の「閾値設定」で設定した値を適用します。
また、「所属/雇用区分別に設定」を選択した場合、「利用」にチェックがある所属に対して閾値を設定できます。何分以上の乖離を「差異」の対象とするのかを設定します。さらに表内の右側「個別」を開くと、所属内の各雇用区分に対して「利用」のオン・オフと閾値を設定できます。
※画像クリックで拡大します。
閾値設定
前述の「設定方法」で「利用中の所属を一括で設定」を選択した場合に入力可能になります。
年間推移
勤怠レポート > 勤怠差異 > 「基準時刻と打刻 / ログ / 入退室の差異」をクリックします。
年間の平均差異と「閾値」を超えた実人数をグラフと表で確認できます。表示「所属」「雇用区分」を絞ることで、所属や雇用区分別にも確認できます。
「過少申告」は「出勤基準前」と「退勤基準後」と「基準時刻なし」の差異が、「過大申告」は「出勤基準後」と「退勤基準前」と「打刻なし」(ログなし、入退室なし)の差異が対象です。
※「打刻なし」「ログなし」「入退室なし」の表示は、歯車アイコン(設定) > ”基準時刻との差異”の設定 > 比較対象 の設定により変わります。
※画像クリックで拡大します。
グラフにカーソルを合わせると吹き出しが表示され、平均差異と差異時間の合計を確認できます。
個人別一覧
勤怠レポート > 勤怠差異 > 「基準時刻と打刻 / ログ / 入退室の差異」の画面右上の「個人別一覧」をクリックします。
表示月の基準時間や差異時間など、個人ごとに確認できます。いずれかの従業員の行をクリックすると、より詳細な内容が確認できます。
※画像クリックで拡大します。
表の左上にあるフィルターで、「出勤基準前」「退勤基準後」「基準時刻なし」「出勤基準後」「退勤基準前」「打刻なし」(ログなし、入退室なし)項目の絞り込みができます。
※「打刻なし」「ログなし」「入退室なし」の表示は、歯車アイコン(設定) > ”基準時刻との差異”の設定 > 比較対象 の設定により変わります。
個人別一覧の各項目の説明は次の通りです。
項目名 | 説明 | |
---|---|---|
月間差異 | 拘束時間と基準時間の差異の月の合計時間です。 | |
拘束時間 |
”基準時刻との差異”の設定 > 比較対象 の設定により変わります。
|
|
基準時間 | 基準時間の月の合計時間です。 | |
過少 | 出勤基準前 | 打刻 / ログ / 入退室が先に記録され、その後に出勤基準が記録されています。サービス残業が発生した可能性がありますのでご注意ください。 |
退勤基準後 | 退勤基準が先に記録され、その後に打刻 / ログ / 入退室が記録されています。サービス残業が発生した可能性がありますのでご注意ください。 | |
基準時刻なし | 打刻 / ログ / 入退室が記録されている時間のうち、基準時刻のない時間を記録しています。サービス残業が発生した可能性がありますのでご注意ください。 | |
過大 | 出勤基準後 | 出勤基準が先に記録され、その後に打刻 / ログ / 入退室が記録されています。 |
退勤基準前 | 打刻 / ログ / 入退室が先に記録され、その後に退勤基準が記録されています。 | |
打刻 / ログ / 入退室なし | 基準時刻が記録されている時間のうち、打刻 / ログ / 入退室のない時間を記録しています。 |
また、画面右上の「個人データ[CSV]」ボタンをクリックすると、「個人別詳細」の表示内容の一覧をCSVデータで出力できます。
個人別詳細
「個人別一覧」画面で行をクリックすると、その従業員の日ごとのログと打刻時刻のタイムバー、差異時間が確認できます。
※画像クリックで拡大します。
[詳細] をクリックすると、集計画面が表示されます。
※画像クリックで拡大します。
(1)打刻時刻、ログ時刻がタイムバーで表示されます。
緑……過少集計されている時間帯
青……過大集計されている時間帯
黄……休憩、またはロック中の時間帯
(2)打刻時刻、ログ時刻を確認できます。
(3)過少集計されている時間の合計、過大集計されている時間の合計が表示されています。
補足
ご注意
基準時刻と打刻 / ログ / 入退室時刻の差異時間は、システムの内部では秒数も含めて計算しています。そのため、画面上に表示されている基準時刻と打刻 / ログ / 入退室時刻の差異を計算した場合と、最大1分程のずれが生じる可能性があります。