目次
「共通」の4つの項目について解説します。
設定画面
前提
設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当雇用区分の[編集] > 働き方 > 労働時間:「変形労働時間制」を選択 > [変形労働設定]
※雇用区分設定内に変形労働の設定がない場合は、設定 > その他 > オプション > 勤怠管理設定 タブ > 変形労働設定機能 : 使用する を選択して[登録]をしてください。
利用単位
変形労働をどの単位で利用するかを選択します。
「週単位」 「月単位」「年単位」「基準時間のみ利用する」
週単位…週単位で変形労働を適用します。
例)1週間で40時間を超過した勤務については、残業としてカウントしたい。
月単位…月単位で変形労働を適用します。
例)1ヶ月で171時間15分を超過した勤務については、残業としてカウントしたい。
年単位...年単位で変形労働を適用します。
例)1年で2085.7時間42分を超過した勤務については、残業としてカウントしたい。
基準時間のみ利用する…変形労働基準時間のみ表示します。設定した基準時間は残業計算には影響しません。
※月単位と年単位の併用はできません。
対象項目
変形労働の対象とする項目を選択します。
「所定」 「所定外」 「深夜所定」 「深夜所定外」
※設定によって深夜所定、深夜所定外が「深夜」と表示されている場合があります。
所定…スケジュール(出退勤予定時間)で定められた労働時間。スケジュールの割り当てが行なわれていない場合は、残業開始時間までが所定労働時間となります。
所定外…所定労働時間に該当しない。かつ、深夜時間・残業時間に該当しない労働時間。
深夜所定…深夜勤務時間帯内のスケジュール(出退勤予定時間)で定められた労働時間。雇用区分設定の「深夜勤務時間」にて設定されたルールに基づきます。(初期値は「22:00~翌5:00」)
深夜所定外…深夜の出退勤予定時刻を超過し、かつ残業時間に該当しない労働時間。残業開始時間を超過した分は「深夜残業時間」へ計上されます。
対象勤務日種別
変形労働の対象とする勤務日種別を選択します。
「平日」 「法定休日」 「法定外休日」
※2019年2月14日以降は、新規登録時「平日」と「法定外休日」にチェックが入っています。それ以前は「平日」のみが対象だったため、2019年2月14日以前に変形労働を設定しているお客様は新規作成時にご注意ください。
※休日残業機能を使用しない設定にしている場合は、対象勤務日種別が表示されません。サポートセンターにて内部設定が必要となります。
勤務日種別…その日の勤務時間を平日として集計するか、休日勤務(法定休日勤務または法定外休日勤務)として集計するかを設定するステータスです。何も設定をしていない場合、勤務日種別は自動的に「平日」となります。
「法定休日」「法定外休日」を選択した場合は、対象項目で設定をした休日労働時間も含みます。
例)
対象項目: ✓所定 ✓所定外
対象勤務日種別: ✓平日 ✓法定外休日
→ 変形労働の計算対象は、所定時間、所定外時間、法定外休日所定時間、法定外休日所定外時間 となります。
残業時間への計上方法
変形労働残業計算方法を「時系列で計上」「直近の所定外から計上」のどちらかを選択します。
時系列で計上
1日ずつ、残業を除く労働時間を積み上げていきます。基準時間を超えた日から残業に計上します。
変形労働残業時間となる順
計算例
【共通】
利用単位:週単位
対象項目:所定、所定外、深夜所定、深夜所定外
対象勤務日種別:平日、法定外休日
【週単位】
変形労働タイプ:固定
基準時間:40時間00分を超過した勤務については、残業としてカウントする
週別基準時間:未設定
週の締め日:土曜日
集計範囲:月初から月末まで
★1.日毎に積み上げて計算をしていく
4/08(月) 所定 5.00 + 深夜所定 3.00 = 8.00(計 8時間)
4/09(火) 所定 6.00 + 所定外 2.00 + 深夜所定外 1.00 = 9.00(計 17時間)
4/10(水) 所定 8.00(計 25時間)
4/11(木) 所定 4.00 + 所定外 1.00 + 深夜所定外 3.00 = 8.00(計 33時間)
4/12(金) 所定 3.00(計 36時間)
4/13(土) 休日所定 6.00 ※ここで変形労働計算が適用
4/12(金)までで40時間には あと4時間となります。
4/13(土)の休日所定 6.00は40時間を超え、変形労働計算が適用されます。
(法定外)休日所定 4.00、(法定外)休日残業 2.00が計上となります。
Q : 変形労働が適用される日に対象項目が複数ある場合
A : 日の勤怠を時系列計上します。
★1の例にて、4/12(金)まで 計 36時間
4/13(土)の勤務 (法定外)休日所定 4.00、(法定外)休日所定外 2.00
40時間まで あと4時間をどの項目から計算するかは、日の時系列となります。
4/13(土)の勤怠は下図のような時系列となります。
40時間を超えた部分の(法定外)休日所定 1.00、(法定外)休日所定外 1.00が変形労働残業時間へ計上されます。
【優先順位】
基準時間を超える日(4/13(土)に対象項目が複数発生した場合、どの項目を優先的に残業として扱うかを選択する設定となります。
優先順位:標準、または優先順位の表示がない場合は、すべて時系列順に計算を行います。
※2019年2月14日以前に、優先順位設定をしている場合のみ表示されます。
優先順位の詳細についてはこちらをご参照ください。
※注意※
2019年2月14日以前に優先順位の設定をしていた場合、以下操作を行うと優先順位の再設定はできなくなるため、ご注意ください。
・優先順位の設定を解除し、変形労働設定画面の「登録」をクリックする
・残業時間への計上方法を「直近の所定外から計上」へ変更し、変形労働設定画面の「登録」をクリックする。
直近の所定外から計上
週単位・月単位など設定期間内の、日付が新しい所定外から順に残業へ計上します。同日に所定外時間・深夜所定外時間がある場合は、時間帯が遅い順となります。
所定外をすべて残業にしても超過している場合
- 選択期間内の日付の新しい順に計上します。
- 所定時間・深夜所定時間のうち時間帯が遅い順に計上します。(法定外休日を選択している場合は、休日所定・休日深夜所定も含む)
変形労働残業時間となる順
計算例
【共通】
利用単位:週単位
対象項目:所定、所定外、深夜所定、深夜所定外
対象勤務日種別:平日、法定外休日
【週単位】
変形労働タイプ:固定
基準時間:40時間00分を超過した勤務については、残業としてカウントする
週別基準時間:未設定
週の締め日:土曜日
集計範囲:月初から月末まで
設定期間内の所定外から優先的に残業へ計上します。
4/08(月)所定 6.00、深夜所定 2.00
4/09(火)所定 8.00
4/10(水)所定 6.00
4/11(木)所定 8.00
4/12(金)所定 2.00
4/13(土)休日所定 1.00 → 計 33 時間
40時間までは あと7時間となります。
直近の所定外を優先し、残業へ計上をするので あと7時間は期間が古いものから計算します。
4/10(木)所定外 1.00、深夜所定外 1.00 計 2時間
ここまでで、40時間まで あと5時間となります。
4/12(金)所定外 6.00
※ここで変形労働計算が適用
5時間を超えた4/12(金)所定外 1.00 と4/13(土)休日所定外 3.00が変形労働残業時間となります。
ポイント
変形労働残業時間は、日別データ集計では残業に計上はされません。
※日別データでは日の勤務時間の集計となります。
月別データでは、設定をした変形労働が適用された集計が計上されます。