1年以内に2回、合計10日以上の有休を付与した場合、年5日有休取得義務画面で「取得予定日数」 が5日より少なくなる、または5日より多くなることがあります。
ケースごとに、原因と対処方法を解説します。
目次
「取得予定日数」が5日より少なくなる場合
【ケース1】前倒しで手動付与 + 「有給休暇付与機能」での付与
付与日数の一部を前倒しで「手動付与」し、その後1年以内に残りの日数を「有給休暇付与機能」によって付与する場合です。この場合、基準日(起算日)、取得義務期間、取得予定日数は以下となります。
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 「有給休暇付与機能」の付与日 |
取得義務期間 | 基準日から1年間 |
取得予定日数(取得義務日数) | 5日 - 前倒し期間に取得した日数 |
このため前倒し期間に有休を取得している場合、「取得予定日数」は5日よりも少なくなります。
例)入社日10月1日に5日を前倒しで付与し、翌年4月1日の付与日までに有休を2日取得した場合
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 翌年4月1日 |
取得義務期間 | 翌年4月1日 ~ 翌々年3月31日 |
取得予定日数(取得義務日数) | 3日(5日 - 前倒し期間に取得した2日) |
対処方法
対処不要です。
【ケース2】分割付与機能を使用し、「有給休暇付与機能」での付与 + 「有給休暇付与機能」での付与
分割付与機能を使用し、1年以内に2回、「有給休暇付与機能」で付与をする場合です。この場合、基準日(起算日)、取得義務期間、取得予定日数は以下となります。
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 2回目の「有給休暇付与機能」の付与日 |
取得義務期間 | 基準日から1年間 |
取得予定日数(取得義務日数) | 5日 - 1回目の付与~2回目の付与の期間に取得した日数 |
1回目の付与~2回目の付与の期間に有休を取得している場合、「取得予定日数」は5日よりも少なくなります。
例)分割付与機能を使用して入社日10月1日に5日を付与し、翌年4月1日の付与日までに有休を2日取得した場合
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 翌年4月1日 |
取得義務期間 | 翌年4月1日 ~ 翌々年3月31日 |
取得予定日数(取得義務日数) | 3日(5日 - 前倒し期間に取得した2日) |
対処方法
対処不要です。
補足
分割付与機能を使用せずに、1年以内に2回、「有給休暇付与機能」で付与をする場合は、【ケース4】に該当します。
【ケース3】繰り上げて「手動付与」 + 「有給休暇付与機能」での付与
付与日を繰り上げて「手動付与」し、その後1年以内に「有給休暇付与機能」で次の付与をする場合です。この場合、基準日(起算日)、取得義務期間、取得予定日数は以下となります。
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 「有給休暇付与機能」の付与日 |
取得義務期間 | 基準日から1年間 |
取得予定日数(取得義務日数) | 5日 - 繰り上げ期間に取得した日数 |
このため繰り上げ期間に有休を取得している場合、「取得予定日数」は5日よりも少なくなります。
補足
「年5日有休取得義務」機能は、「有給休暇付与機能」による付与算出を前提としています。「手動付与」 +「有給休暇付与機能」での付与の場合、手動付与が「前倒し付与」であるか「繰り上げ付与」であるかを判別できないため、【ケース1】の「前倒し付与」と同じ計算となります。
例)入社日10月1日に10日を繰り上げて付与し、翌年4月1日の付与日までに有休を2日取得した場合
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 翌年4月1日 |
取得義務期間 | 翌年4月1日 ~ 翌々年3月31日 |
取得予定日数(取得義務日数) | 3日(5日 - 繰り上げ期間に取得した2日) |
対処方法
本来は【ケース4】のように取得義務期間の延長と、取得予定日数の増加が必要です。このため、休暇詳細画面で取得状況を個別に確認する必要があります。
「取得予定日数」が5日より多くなる場合
【ケース4】「有給休暇付与機能」での付与 + 「有給休暇付与機能」での付与
付与日を繰り上げて「有給休暇付与機能」で付与し、その後1年以内に「有給休暇付与機能」で次の付与をする場合です。この場合、基準日(起算日)、取得義務期間、取得予定日数は以下となります。
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 1回目の付与日 |
取得義務期間 | 1回目の付与日から2回目の付与日の1年後まで |
取得予定日数(取得義務日数) | 取得義務期間(◯ヶ月)÷ 12ヶ月 × 5日 |
取得義務期間が延び、取得義務日数もその分増えるため、「取得予定日数」は5日よりも多くなります。
ご注意
取得予定日数(取得義務日数)に端数が出る場合、半休の使用可否に応じて、以下に切り上げられます。
- 半休:使用する→0.5日単位で切り上げ
- 半休:使用しない→1日単位で切り上げ
例)10月1日に10日付与し、翌年4月1日に11日付与した場合(半休:使用する)
項目名 | 説明 |
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基準日(起算日) | 10月1日(2021年) |
取得義務期間 | 10月1日(2021年) ~ 翌々年3月31日(2023年) |
取得予定日数(取得義務日数) | 7.5日(18ヶ月 ÷ 12ヶ月 × 5日) ※547日 ÷ 365日 × 5日 = 7.493...日 「半休:使用する」のため0.5日単位で端数を切り上げ |
対処方法
対処不要です。
補足:手動付与 + 手動付与の場合
「年5日有休取得義務」機能は、「有給休暇付与機能」による付与算出を前提としています。1年以内に2回、合計10日以上の有休をどちらも「手動付与」した場合、「年5日有休取得義務」の対象外となります(詳細はこちら)。