変形労働設定画面 > 共有カテゴリ > 「優先順位」項目の設定方法を解説します。
※変形労働設定の詳細はこちらの記事をご参照ください。
「優先順位」項目は、2019年2月以前に変形労働設定で優先順位を設定しているお客様だけに表示されます。
「残業時間への計上方法」項目を「直近の所定外から計上」に変更すると、「優先順位」は表示されなくなります。この状態で登録した場合、その後「時系列で計上」を選択し直しても「優先順位」は再表示されません。
目次
「優先順位」の設定方法
「優先順位」では、対象項目の週合計または月合計が基準時間を超える当日に複数の対象項目が発生した場合(所定と深夜など)、どちらを優先的に残業として扱うかを選択します。
ポイント
例えば、あと3時間の勤務で基準時間を超える勤務日に、2時間の所定労働時間と2時間の深夜労働時間があった場合、1時間が残業として扱う対象となりますが、その1時間をどちらの勤務時間から発生させるかを選択します。
「対象項目」を2個以上選択した場合に優先順位を設定できます。基準時間を超えた日の残業時間への計上は、以下のように行われます。
優先順位を設定しない(標準)
勤務した日の時間経過に従って残業時間を計上します。
優先順位を設定する
設定されている優先順位に従って残業時間を計上します。
「残業時間への計上方法」が「時系列で計上」で、かつ「優先順位」が表示されていない場合は、「優先順位を設定しない(標準)」の計上となります。
設定例
例1)「深夜所定外 > 深夜所定 > 所定外 > 所定」とした場合
基準時間を超過する日に、所定時間と深夜所定時間が発生する場合は、 深夜所定時間を優先的に残業時間とします。 この場合、「深夜残業」として集計されます。
例2)「所定 > 所定外 > 深夜所定 > 深夜所定外」とした場合
基準時間を超過する日に、所定時間と深夜所定時間が発生する場合は、 所定時間を優先的に残業時間とします。
設定と集計の事例
変形労働設定を、次のように設定している場合を参考に解説します。
設定例
共通カテゴリ
- 利用単位:週単位
- 対象項目:所定、所定外、深夜所定※、深夜所定外※、を選択
- 優先順位:後述します。
※利用環境によっては「深夜」だけが表示されている場合があります。
週単位カテゴリ
- 変形労働タイプ:固定
- 基準時間:40時間00分を超過した勤務については、残業としてカウントする
- 週別基準時間:未設定
- 週の締め日:土曜日
- 集計範囲:月初から月末まで
集計結果
次のような 1週間の勤怠を例とします。
勤怠データサンプル
10月1日(日)~10月5日(木)までの時点で、労働時間の合計が37時間です。10月6日(金)に 4時間働いているため、基準の40時間を超過する時間が「1時間」発生します。所定、所定外、深夜所定、深夜所定外のどの項目を超過時間として扱うかが、今回の設定で選べる部分になります。
補足:10月6日(金)の労働時間詳細
出勤予定は21:00のため、出勤打刻から出勤予定の間の 1時間は「所定外」になります。退勤予定は23:00のため、23:00は「深夜所定外」として計上されています。
※所定外時間の集計方法はこちらの記事をご参照ください。
優先順位の動き
優先順位の設定を変更した際に、上記勤務 10月6日(金)の集計結果がどのように変化するかを解説します。
対象従業員のタイムカード画面の表示条件オプションで「週の集計」にチェックを入れて、[表示]をクリックします。
これによって、変形労働設定適用後の週の集計が表示されます。
優先順位の第一優先を「深夜所定外」にした場合
10月1日(日)~10月5日(木)の間に深夜所定外が合計 2時間ありますが、10月6日(金)の深夜所定外 1時間分は、週の集計適用後に残業時間として扱われています。そのため、週単位の残業時間は深夜帯の残業である、「深夜残業」に計上されました。
優先順位の第一優先を「深夜所定」にした場合
10月1日(日)~10月5日(木)の間に深夜所定が合計7時間ありますが、10月6日(金)の深夜所定1時間分は、週の集計適用後に残業時間として扱われています。そのため、週単位の残業時間は深夜帯の残業である、「深夜残業」に計上されました。
優先順位の第一優先を「所定外」にした場合
10月1日(日)~10月5日(木)の間に所定外が合計6時間ありますが、10月6日(金)の所定外1時間分は、週の集計適用後に残業時間として扱われています。そのため、週単位の残業時間は「残業」に計上されました。
優先順位の第一優先を「所定」にした場合
10月1日(日)~10月5日(木)の間に所定が合計26時間ありますが、10月6日(金)の所定1時間分は、週の集計適用後に残業時間として扱われています。そのため、週単位の残業時間は「残業」に計上されました。