「日別データ」の累計値と「月別データ」の集計値が合わない理由

「日別データ」の累計値と「月別データ」の集計値が合わない理由を説明します。

 

目次

 

週単位、月単位の残業時間を計算している

「日別データ」は日単位での残業設定で計算した残業時間を表示します。「月別データ」は日単位での残業設定の設定に加えて、週や月単位の残業設定を加味した残業時間を表示します。それぞれで残業設定をしている場合、「月別データ」に表示される残業時間が、「日別データ」の残業時間の累計値よりも多くなることがあります。



例)「日」と「週」で残業設定をしている場合

設定例

設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 日の時間外集計、週の時間外集計を次のように設定します。

 

集計例

1日から月末を月の表示期間とし、2月6日(月)から2月11日(土)に次のように勤務したとします。

※適用後の項目は タイムカード画面上部「表示条件の選択」 > 「オプション:週の集計」にチェックすることで表示できます。

 

この場合、「日別データ」累計値では残業は7時間(1)となりますが、2月11日(土)の段階で週40時間を4時間(2)超過しているため、4時間が所定から減算され残業に加算されます。

その結果、「月別データ」で見た場合の残業は11時間で表示されます。

補足1:日・週・月単位の残業設定

以下オンラインヘルプを参照し、どの残業設定をしているかご確認ください。

補足2:月の集計確認

タイムカード画面に表示されている[月の集計確認]ボタンをクリックすると、「月別データ」の時間集計の計算手順を確認できます。詳細はこちらをご確認ください。

 

変形労働を利用中で 「基準時間までは所定外としてカウントする」設定をしている

変形労働設定で「基準時間までは所定外としてカウントする」にチェックしている場合に、日別データでは「所定時間」に計上されていた時間が、月別データでは「所定外時間」に計上されることがあります。

 

例)週単位の変形労働の場合

設定例

設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当区分の [編集] > 働き方カテゴリ >労働時間:変形労働時間制を選択し、変形労働設定の「週単位」カテゴリで以下のように設定します。

※1ヶ月単位または1年単位の変形労働を選択した場合は、推奨設定として自動的に赤枠部にチェックが入ります。

 

集計例

上記設定の雇用区分所属の従業員が6月1日から6月3日までの以下のように勤務したとします。

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日別データの所定と所定外の累計は以下の通りです。

1. 所定の累計:24時間

2. 所定外の累計:0時間

 

一方、月別データでは以下の通り、日別データの累計との差異が生じています。

3. 所定外の月の集計値:16時間

4. 所定外の月の集計値:8時間

 

このような差異が生じた原因は以下の2つです。

  • 週単位で「基準時間までは所定外としてカウントする」設定がなされている
  • 6月3日にスケジュール設定のない日がある

6月1日…9:00~18:00(休憩60分)
6月2日…9:00~18:00(休憩60分)
6月3日…出退勤予定未設定

→ スケジュール時間:8時間+8時間=16時間

 

週単位で「基準時間までは所定外としてカウントする」設定のため、スケジュール時間(16時間)を超過した後、週の基準時間40時間を超過するまでの労働時間は、週の所定外時間として集計されます。

このため日別データの累計では所定24時間にも関わらず、月別データでは所定16時間、所定外8時間として表示されます。

 

割増残業を設定している

割増残業機能を設定している場合「日別データ」の累計値と「月別データ」の集計値が異なる可能性があります。こちらの記事から設定、集計の例をご確認ください。

 

丸め機能を設定している

「月別データ」に丸め機能を設定している場合、「日別データ」の累計値と「月別データ」の集計値が異なる可能性があります。

ご注意

内部設定で「月別データの丸め」設定機能が「使用する」になっている場合に設定できます。

 

例)「所定時間」に丸め設定をしている場合

設定例

設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 対象雇用区分の[編集] > 拡張機能カテゴリ > 月別データの丸め単位 にて「所定」に30分単位の切り捨て丸めを設定

 

集計例

1日から月末を月の表示期間とし、5月1日(月)~5月2日(火)のみを次のように勤務

この場合、「日別データ」の累計値では所定時間は15時間10分となりますが、「月別データ」では30分単位の切り捨て丸めが設定されているため、10分が減算されます。

その結果、「月別データ」で見た場合の所定時間は15時間で表示されます。

 

10進数表示を設定している

10進数表示(1時間30分を 1.50 と表示)を設定している場合、「日別データ」の累計値と「月別データ」の集計値が異なる可能性があります。

 

10進数表示では、日々の労働時間は小数点第2位まで表示する仕様です。


設定 > その他 > オプション 表示設定「10進表示の際の小数第3位の取扱いにて、切捨て・切上げ・四捨五入から小数点第3位の取り扱いを選択できます。

 

月の集計は、日々で表示された労働時間の積み上げではなく、表示期間の労働時間をまずは分単位で集計し、10進数に変換して表示しています。そのため、小数点第3位以下の端数処理によっては誤差が生じます。

 

例)小数点第3位が切り上げの場合 

7時間40分の労働時間→7.66666...→7.67

これが5日分あった場合、7.67×5=38.35 とはならず、7時間40分×5日=38時間20分→38.33333...→38.34 となります。

※分単位の正確な集計を確認する場合は、一時的に表示形式を60進数に変更してください。

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