出退勤のペアが揃っているのに「打刻エラー」になる原因と対処方法を解説します。
目次
全日休暇に対する打刻
全日休暇の取得日(公休、有休など)に打刻するとエラー勤務になり、休暇日数も労働時間も計上されません。
対処方法
全日休暇ではなく、半休や時間休を取得してください。詳細はこちらの記事をご参照ください。
みなし勤務パターンに対する打刻
「直行パターン」を割り当てた日は、パターンに設定された出勤予定をみなし出勤打刻として扱います。この日に出勤打刻があると、「出勤打刻が連続している」と判定されエラー勤務になります。
同様に、「直帰パターン」を割り当てた日に退勤打刻があるとエラー勤務になります。「直行直帰パターン」を割り当てた日に出勤打刻や退勤打刻があるとエラー勤務になります。
対処方法
みなし打刻を採用する場合は、重複する打刻データを削除してください。実際の打刻データに基づいて集計したい場合は、対象日のパターンを通常勤務パターンに変更してください。
補足:打刻データを残したい場合
集計値はみなし打刻を採用するが、実状を把握したい目的から打刻記録を残したい場合には、以下の設定が有効です。
設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 対象の[編集]> 拡張機能「みなし勤務時のエラー勤務判定」:エラー勤務判定をしない >[登録]
上記はあくまでも「みなし打刻」と「実際の打刻」の重複をエラーとしない設定であり、集計にはみなし打刻が利用されます。
遅刻または早退のみの勤怠
該当日に遅刻時間または早退時間だけが計上されており、労働時間が計上されていない場合はエラー勤務になります。ケースごとに解説します。
【ケース1】労働時間以上の休憩を設定している
遅刻や早退などで労働時間が極端に短くなっている日に、労働時間以上の休憩予定時間が設定されていると、労働時間がすべて休憩時間になってしまいます。このような日は遅刻または早退のみの勤怠となるため、エラー勤務になります。
エラーとなる例
- 出勤予定 9:00 / 退勤予定 18:00
- 休憩予定時間 60分
- 出勤打刻 9:00
- 退勤打刻 9:30
→ 労働時間は本来30分ですが、休憩予定時間が60分となっているためすべて休憩時間になってしまいます。早退時間:7時間30分、労働合計:0時間となり、早退のみの勤怠となるため、エラー勤務になります。
タイムカード画面:
勤務データ編集画面:
ポイント
スケジュールの「休憩予定時間」で休憩を設定した場合、休憩を取得する時間帯を指定できません。また、極端に勤務時間が短い日にも、一律で休憩時間が適用されてしまいます。これに起因するエラーが頻発するようでしたら、他の休憩取得方法への変更もご検討ください。
参考記事:休憩取得のための事前設定
対処方法
該当日の勤務データ編集画面を開き、「自動休憩無効」にて「全ての自動休憩」を選択してください。休憩の取得が解除され、労働時間が正しく計上されるようになります。
【ケース2】出勤予定前 / 退勤予定後に出退勤打刻している
出勤予定前 / 退勤打刻後に出退勤打刻し、スケジュール外の勤務時間が制御されている場合は、早退または遅刻のみの集計となり、エラー勤務になります。
エラーとなる例
- 出勤予定 9:00 / 退勤予定 18:00
- 出勤打刻 8:00
- 退勤打刻 8:30
- 出勤予定前の出勤予定前の労働時間の取り扱い:勤怠時間として扱わない
→ 早退時間:8時間、労働合計:0時間となり、早退のみの勤怠となるため、エラー勤務になります。
補足
「出勤予定前の出勤予定前の労働時間の取り扱い」は、設定 > 従業員 > 雇用区分設定 で設定します。
対処方法
当日のスケジュールが誤っている場合は、正しいスケジュールに変更してください。スケジュールが正しい場合は、時間外勤務申請をしてください。