労働時間の丸め設定(端数処理)の注意点

はじめにお読みください

本記事は、丸め機能(端数処理)の設定をご検討、またはご利用中のお客様に、基本的な考え方を最初にご理解いただくためのものです。各設定手順の記事とあわせてお読みください。

 

1. 原則:労働時間は1分単位

労働基準法では、労働時間は1分単位で正確に把握、計算することが原則とされています。賃金は全額を支払う必要があり(賃金全額払いの原則)、労働した時間を切り捨てて集計することは原則として認められません。

 

2. 「切り上げ」と「切り捨て」は扱いが異なります

労働者に有利な切り上げ(労働時間を多めに計上する処理)は、単位を問わず問題ありません。一方、労働者に不利な切り捨て(労働時間を短く計上する処理)は、原則として法令違反となる恐れがあります。

同じ「丸め」でも、この違いが適法、違法の分かれ目になります。

 

3. 例外的に認められる場合があります

もっとも、切り捨てが一律に禁止されるわけではなく、認められる場合もあります。

代表的なものが、1か月における時間外労働、休日労働、深夜労働の各合計に生じた1時間未満の端数を、30分未満は切り捨て、30分以上は1時間に切り上げる処理です。これは行政通達(昭和63年3月14日基発150号)で認められている取扱いです。

ただしこれは「1か月の合計」に対するもので、1日ごとの労働時間の切り捨てには適用できません。

このほかにも、実際には労働していない時間を労働時間として扱わないなど、実態に即した処理が認められる場合があります。

 

4. ご不明な点は専門家へ

どの設定が自社の運用に適しているか、また実態に照らして認められる処理かどうかは、就業規則や労働時間制度、勤務の実態によって異なります。設定内容についてご不明な点や判断に迷われる点がある場合は、社会保険労務士等の専門家にご確認のうえ設定してください。
 

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