「時間外労働の上限規制」で設定した、届け出の上限時間(回数)や、その手前の警告時間(回数)に到達した従業員の確認方法を解説します。
※全権管理者、または「実績・打刻」権限が「△閲覧のみ」以上の一般管理者だけが可能な操作です。
補足
「時間外労働の上限時間」の事前設定はこちらの記事をご参照ください。
本機能は管理者用の機能です。従業員へのアラート表示や通知には対応していません。従業員へアラート表示や通知させたい場合は、次の方法でご対応ください(設定方法はこちら)。
- 「カスタムデータ項目設定」と「アラート設定」を設定し、タイムカード画面に「1ヶ⽉の時間外労働」や「1ヶ⽉の時間外労働と休日労働の合計」などに対する警告時間や上限時間のアラートを表示する。
- 「アラート通知」機能を利用し、管理者や対象従業員にアラート内容をメール通知する。
目次
アラート表示
基準時間に達すると、管理画面ホームの「対応が必要な処理」に「時間外労働上限 / 警告あり」と警告表示が出ます。
ご注意
年度が変わると、前年度分のアラートは「対応が必要な処理」に表示されなくなります。
時間外労働の上限規制画面
「対応が必要な処理」の「時間外労働上限 / 警告あり」をクリックすると、警告基準や上限基準に到達した従業員の一覧画面になります。管理画面ホーム > 全メニュー > 働き方改革 > 時間外労働の上限規制タブ からもアクセス可能です。
一覧の確認方法
対象の所属、雇用区分、表示期間(年度)を選択して [表示]をクリックすると、対象従業員が一覧表示されます。
※表示期間を選択することで過去分の対象も確認できます。
詳細の確認方法
従業員の名前横の[詳細]をクリックすると詳細が表示されます。
補足
「時間外労働の上限規制」を設定する際に、特別条項における時間外労働の上限カテゴリを登録した場合は、詳細画面では、時間外労働の上限カテゴリの設定基準よりも、特別条項における時間外労働の上限カテゴリの設定基準が優先して表示されます。
アラート対象になる条件
時間外労働の上限規制の詳細画面に表示されるアラート別に、表示条件を解説します。設定項目の詳細についてはこちらの記事をご参照ください。
警告基準対象
1. 「1ヶ月の時間外労働の上限」の警告値に到達しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働が、「警告」時間以上になった場合に表示されます。
2. 「1ヶ月間の時間外労働と休日労働の合計の上限」の警告値に到達しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働と休日労働の合計が、「警告」時間以上になった場合に表示されます。
※ただし、以下「3」のように、特別条項における時間外労働の上限カテゴリ内「【B】 1ヶ月(休日労働含む)」が設定されている場合は、特別条項の表示が優先されるため、詳細画面にこのアラートは表示されません。
3. 「特別条項における1ヶ月間の時間外労働(休日労働含む)の上限」の警告値に到達しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働(休日労働含む)が、特別条項の「警告」時間以上になった場合に表示されます。
4. 「特別条項における1ヶ月間の時間外労働の超過回数上限」の警告値に到達しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働が「届け出の上限」時間を超過した回数が、特別条項の「警告」回数以上になった場合に表示されます。
5. 「◯月、◯月の時間外労働と休日労働の合計の平均の上限」の警告値に到達しました。
表示条件
時間外労働と休日労働の合計の複数月平均が、「警告」時間以上になった場合に表示されます。
6. 「1年間の時間外労働の上限」の警告値に到達しました。
表示条件
1年間の時間外労働が、「警告」時間以上になった場合に表示されます。
※ただし、以下「7」のように、特別条項における時間外労働の上限カテゴリ内「1年間(休日労働含まない)」が設定されている場合は、特別条項の表示が優先されるため、詳細画面にこのアラートは表示されません。
7. 「特別条項における1年間の時間外労働の上限」の警告値に到達しました。
表示条件
1年間の時間外労働(休日労働含まない)が、「警告」時間以上になった場合に表示されます。
届出上限基準対象
1. 「特別条項における1ヶ月間の時間外労働(休日労働含む)の上限」を超過しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働(休日労働含む)が、「届け出の上限」時間を超過した場合に表示されます。
2. 「特別条項における1ヶ月間の時間外労働の超過した回数の上限」を超過しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働が「届け出の上限」時間を超過した回数が、特別条項の「届け出の上限」回数を超過した場合に表示されます。
3. 「1ヶ月の時間外労働の上限」を超過しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働が「届け出の上限」時間を超過した回数が、特別条項の「届け出の上限」回数を超過した以降に、再度、時間外労働が「届け出の上限」時間を超過した場合に表示されます。
4. 「1年間の時間外労働の上限」を超過しました。
表示条件
1年間の時間外労働が、「届け出の上限」時間を超過した場合に表示されます。
※ただし、以下「5」のように、特別条項における時間外労働の上限カテゴリ内「1年間(休日労働含まない)」が設定されている場合は、特別条項の表示が優先されるため、詳細画面にこのアラートは表示されません。
5. 「特別条項における1年間の時間外労働の上限」を超過しました。
表示条件
1年間の時間外労働(休日労働含まない)が、特別条項の「届け出の上限」時間を超過した場合に表示されます。
法律上限基準対象
1. 「1ヶ月の時間外労働と休日労働の合計の上限」に到達しました。
表示条件
1ヶ月の時間外労働と休日労働の合計が、「法律の上限(100時間)」を超過した場合に表示されます。
※ただし、以下「2」のように特別条項における時間外労働の上限カテゴリ内「【B】 1ヶ月(休日労働含む)」が設定されている場合は、特別条項の表示が優先されるため、詳細画面にこのアラートは表示されません。
2. 「◯月、◯月の時間外労働と休日労働の合計の平均の上限」を超過しました。
表示条件
時間外労働と休日労働の合計の複数月平均が、「法律の上限(80時間)」を超過した場合に表示されます。
ポイント
単位が1年間のアラートでは、法律の上限「720時間」に対するアラートは表示されません。これは「720時間」を下回っていても届け出に記載した上限時間(届出上限基準)を超過すると違反になってしまうためです。
【補足】時間外労働、休日労働の対象項目
労働基準法で定められた時間外労働の対象は、法定休日以外の法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超過した時間になります(※)。そのため、本機能で「時間外労働」、「休日労働」の勤怠に含まれるのは、以下の集計項目です。
※割増残業集計機能の対象も同じ集計項目です(詳細はこちら)。
時間外労働の対象項目
- 残業
- 深夜残業
- 割増残業1 ※1
- 割増残業2 ※1
- 割増深夜残業1 ※1
- 割増深夜残業2 ※1
- 法定外休日残業 ※2
- 法定外休日深夜残業 ※2
休日労働の対象項目
- 法定休日所定
- 法定休日所定外 ※2
- 法定休日深夜
- 法定休日深夜所定外 ※3
- 法定休日残業 ※2
- 法定休日深夜残業 ※2
※1:「割増残業機能」を利用している場合に計上されます(詳しくはこちら)。
※2:「休日所定外・休日残業集計機能」を利用していない環境では計上されません(詳しくはこちら)。
※3:「勤怠項目統一機能」を利用していない環境では計上されません(詳しくはこちら)。