一度退職した従業員が再入社する際にどのように設定すればよいかは、該当従業員の勤怠データをいったんリセットするか、引き継ぐかによって異なります。それぞれの設定方法と仕様について説明します。
一度退職した従業員が再入社する例
- 定年退職した従業員が嘱託社員として業務に復帰する
- 季節労働者が冬季限定で業務に従事し、翌年の冬季に再び業務に従事する
目次
例1:勤怠データをいったんリセットする場合
退職に伴い、勤怠データをいったんリセットする場合です。この場合は退職前の従業員アカウントとは別に、従業員アカウントを新規作成します(作成方法はこちら)。
退職前の従業員アカウントと同じ「ログインID」を使いたい場合は、退職前の従業員アカウントの「従業員コード」を任意のコードに変更した上で、新規作成した従業員アカウントにこの「従業員コード」を設定します(詳細はこちら)。
※メールアドレスは過去の登録状況に関わらず、退職前と同じメールアドレスを登録できます。
「従業員アカウント」を新規作成した場合:
項目名 | 説明 |
---|---|
有休付与日数 | 再入社日から計上された「勤続年数」を基に、有休付与日数が算出されます。 |
自動スケジュール設定 | 自動スケジュール設定を利用している場合、退職前 / 再入社後とも同じ所属と雇用区分に属していれば、入社日以降に自動でスケジュールが反映されます。従業員別自動スケジュール設定を利用している場合、再度のスケジュール設定が必要です。 |
(所属別タイムレコーダー) 生体認証 / IC認証 |
認証データの再登録が必要です。 |
(所属別タイムレコーダー) ヘルプ登録 |
再度のヘルプ登録が必要です。 |
(個別タイムレコーダー) タイムレコーダーURL送信 |
タイムレコーダーURLは同一です。ただし退職前 / 再入社後で「ログインID」が異なる場合、新しいログイン情報を従業員に通知する必要があります(本システムから通知する場合の手順はこちら)。 |
従業員画面(タイムカード) | 従業員画面(タイムカード)のURLは同一です。ただし退職前 / 再入社後で「ログインID」が異なる場合、新しいログイン情報を従業員に通知する必要があります(本システムから通知する場合の手順はこちら)。 |
従業員データ | 退職前 / 再入社後の従業員データは別個の従業員アカウントに紐づくため、別々に確認する必要があります。KING OF TIMEシリーズ「人事労務」をご利用の場合も、同様です。 |
勤怠データ | 退職前 / 再入社後の勤怠データは別個の従業員アカウントに紐づくため、別々に確認する必要があります。KING OF TIMEシリーズ「データ分析」をご利用の場合も、同様です。 |
例2:勤怠データを引き継ぐ場合
退職に際して勤怠データをリセットせず、当初の入社時からの勤怠データを引き継ぐ場合です。この場合は退職前の従業員アカウントから「退職日」を削除し、この従業員アカウントを引き続き使用します。
同じ「従業員アカウント」を引き続き使用する場合:
項目名 | 説明 |
---|---|
有休付与日数 |
当初の入社日から計上された「勤続年数」を基に、有休付与日数が算出されます。離職中も「勤続年数」に含まれます。 ※出勤率80%以上を有休付与条件とし、離職中を出勤率に加えない場合は、休職用スケジュールの登録と出勤率の設定が必要です。休職用スケジュールの登録方法についてはこちら、出勤率の設定についてはこちらをご参照ください。 |
自動スケジュール設定 | 再設定は不要です。ただし「打刻なし / スケジュールあり:表示する」を設定している場合、離職中に勤務パターンが自動登録されることで、「打刻なし / スケジュールあり」エラーが出ます。再入社後に離職中の勤務スケジュールを削除するか、休職用スケジュールを登録することで、エラーが出なくなります。 |
(所属別タイムレコーダー) 生体認証 / IC認証 |
再登録不要です。 |
(所属別タイムレコーダー) ヘルプ登録 |
再登録不要です。 |
(個別タイムレコーダー) タイムレコーダーURL送信 |
再送信不要です。 |
従業員画面(タイムカード) | 再送信不要です。 |
従業員データ | 退職前 / 再入社後の勤怠データは同一従業員アカウントに紐づくため、1人の従業員データとして確認可能です。KING OF TIMEシリーズ「人事労務」をご利用の場合も、同様です。 |
勤怠データ | 退職前 / 再入社後の勤怠データは同一従業員アカウントに紐づくため、連続の勤怠データとして確認可能です。KING OF TIMEシリーズ「データ分析」をご利用の場合も、同様です。 ※「退職日」の削除により、「データ分析」での扱いは「退職者」から「在籍者」に変わります。 |
補足:退職日や再雇用日などをデータで残したい場合
設定 > 従業員 > 従業員設定 > 対象従業員の[編集] > 雇用情報[詳細] > その他従業員管理コード1と2 に任意の文章を登録できます。
例)2023年5月1日退職、2023年9月1日再雇用
※その他従業員管理コードには50字まで入力できます。この項目はエクスポートメニューより出力できますが、勤怠計算には使用されません。
補足:「入社日」は変更しないようご注意ください
「勤続年数」は「入社日」からカウントされます。「勤続年数」をいったんリセットしたいが、同じ従業員アカウントを引き継ぎたい場合、「入社日」を再入社日に変更する方法も考えられます。
「入社日」を再入社日に変更すると、再入社前の勤怠データは「在職外勤務」エラーとして「対応が必要な処理」に表示される場合があります。「在職外勤務」エラーを一括削除してしまった場合、データは復帰できません。
「入社日」は変更せず、「例1」または「例2」いずれかの方法をご採用ください。
「在職外勤務」エラーの詳細については、こちらの記事をご参照ください。