マイナス値(-10日など)の休暇付与が推奨されない理由

マイナス値の入力自体は可能ですが、有休・代休などへのマイナス値の付与は非推奨です。この理由を解説します。

 

目次

 

非推奨の理由

マイナス値で付与した休暇にも有効期間が存在するため、想定されていない休暇残数が表示される場合があるためです。

 

事例

従業員にマイナス値の休暇残数を付与した場合の残日数の変化を、想定値と実際の表示を対照して解説します。

  

前提

  •  入社日基準で有休を付与
  •  有休の有効期限は2年間
  •  有休の取得日数は0日

 

時系列

1. 入社初年度(2017年10月1日)に有休10日を付与する

2. 入社 2年目(2018年10月1日)に有休11日を付与する

3. 入社 3年目(2019年10月1日)に有休12日を付与する

4. 入社 4年目(2020年10月1日)に有休14日を付与する

5. 入社初年度の有休10日をマイナス値(-10日)付与し、失効させる

 

解説

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時点 2018年10月1日 2019年10月1日 2020年10月1日 ~2021年9月30日
想定上の残数 21日(1.+2.) 23日(2.+3.) 26日(3.+4.) 26日(3.+4.)
実際の表示 21日(1.+2.) 13日(2.+3.+5.) 16日(3.+4.+5.) 26日(3.+4.)

 

手順5.でマイナス値(-10日)付与を行うと、一時的には1.の残日数が0日になったように見えます。

 

ただしマイナス値にも2年間の有効期間があるため、2019年10月1日と2020年10月1日の時点で想定上の残数と実際の表示に差異が生じます。

  • 2019年10月1日
    想定上の残数:2.(11日)+ 3.(12日) =23日
    実際の表示:2.(11日)+ 3.(12日) + 5.(-10日)= 13日

  • 2020年10月1日
    想定上の残数:3.(12日)+ 4.(14日)= 26日
    実際の表示:3.(12日)+ 4.(14日) + 5.(-10日)= 16日

※付与したマイナス値の有効期間後は、想定上の残数と実際の表示が一致します。

 

このため、マイナス値付与は推奨していません。

 

残数の修正方法

残数を修正する際の操作の詳細はこちらをご参照ください。

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