残業計算や、予実機能に利用される「スケジュール時間」という概念について解説します。
目次
スケジュール時間とは
スケジュール時間とは、「出勤/退勤予定」、「休憩予定」、「休憩予定時間」、「雇用区分休憩」から算出される労働予定時間です。
勤務データ編集画面(日別データ > 該当日を選択して表示 > 対象者の[編集])にて、「出勤/退勤予定」、「休憩予定」、「休憩予定時間」を確認できます。
設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当区分の [編集] > 休憩関連カテゴリ > 休憩時間1~3 にて、「雇用区分休憩」を確認できます。
例えば、以下のように登録されている場合、
- 出勤予定……………09:00
- 退勤予定……………18:00
- 休憩開始……………12:00
- 休憩終了……………13:00
- 休憩予定時間……登録なし
- 雇用区分休憩……登録なし
出勤予定09:00から休憩開始12:00までの3時間と、休憩終了13:00から退勤予定18:00までの5時間の合算である8時間がスケジュール時間です。
補足
- 「休憩予定時間」や「雇用区分休憩」は、休憩を取得する時間帯が定まっていない場合に利用します。
- 「休憩予定」「休憩予定時間」「雇用区分休憩」が同時に設定されている場合の休憩時間の考え方はこちらをご参照ください。
半休取得時のスケジュール時間
休暇みなし時間を計算するかどうかによって変わります。
休暇みなし時間を計算しない場合
該当日に割り当てたパターンの「午前出勤パターン」または「午後出勤パターン」の出勤/退勤予定がスケジュール時間になります。
休暇みなし時間を計算する場合
該当日に割り当てたパターンの「午前出勤パターン」または「午後出勤パターン」の出勤/退勤予定と、半休取得時のみなし勤務時間との合計がスケジュール時間になります。
例1
休暇取得方法「休暇区分使用」の環境で、AM有休を取得する場合に、パターン設定 > 半日勤務カテゴリ内が以下の設定になっているとき
午後出勤時の「出勤/退勤予定」…14:00~18:00
午前半休の「みなし勤務時間」…09:00~13:00
↓↓↓↓↓↓
AM有休取得時のスケジュール時間は、午後出勤時の出勤予定14:00から退勤予定18:00までの4時間と、午前半休のみなし勤務時間9:00から13:00までの4時間の合算である8時間となります。
例2
休暇取得方法「パターン使用」の環境で、AM有休を取得する場合に、パターン設定 > 半日勤務カテゴリ内が以下の設定になっているとき
午後出勤時の「出勤/退勤予定」…14:00~18:00
「午前半休みなし勤務時間」………4時間
↓↓↓↓↓
AM有休取得時のスケジュール時間は、午後出勤時の出勤予定14:00から退勤予定18:00までの4時間と、午前半休みなし勤務時間4時間の合算である8時間となります。
スケジュール時間を利用する機能
スケジュール時間は、以下の機能に利用されます。
「残業開始時間」、変形労働設定の「基準時間」
「スケジュール時間」は以下の項目などに基準値として採用されています。
- 雇用区分設定 > 日の時間外集計カテゴリ > 残業開始時間 >
スケジュール時間を超過した勤務については、残業としてカウントする
- 雇用区分設定 > 働き方カテゴリ > 労働時間 にて「変形労働時間制」を選択 > [変形労働設定] > 週単位カテゴリまたは月単位カテゴリ > 基準時間 >
スケジュール時間を超過した勤務については、残業としてカウントする
予実機能
スケジュール時間は、「予実機能」利用時の「予定」に該当します。
出力項目
スケジュール時間は、以下の出力項目に利用されます。
- 労働予定時間
- 労働時間予実差異
これらの項目は、以下のメニューにて利用可能です。
- エクスポート / インポート > データ出力(エクスポート)カテゴリ > [日別データ[CSV]]の出力レイアウト作成
- エクスポート / インポート > データ出力(エクスポート)カテゴリ > [タイムカード[PDF]]の出力レイアウト作成
「年単位の変形労働制」設定時のアラート機能
スケジュール時間は、「年単位の変形労働制」を設定しているときのアラート機能の中の「スケジュール不適合の従業員一覧」に利用されます。
法令に適合していないスケジュールや、指定した月の基準を満たしていないスケジュールが登録されるとアラート表示されますが、こちらはスケジュール時間をもとに計算されます。
簡単にスケジュール時間を確認したい場合
スケジュール時間は、「予実機能」利用時の「予定」に該当します。こちらを参考に「予実機能」をオンにして、予定時間(=スケジュール時間)を確認してください。