本システム導入時点で「年5日有休取得義務」機能を利用する場合、有休残数とともに、本システム導入前の有休取得実績を登録しておく必要があります。本記事では、有休取得実績を登録する際に、有休残数をどのような日数で登録すればよいか、具体例を上げて説明します。
本システム導入時点で「年5日有休取得義務」を利用しない場合は、こちらの記事をご参照ください。
目次
- 前提:「年5日有休取得義務」機能について
- 例1:直近の有休付与日時点で、前年度の繰越分が残っている
- 例2:直近の有休付与日時点で、前年度の繰越分が残っていない
- 例3:直近の有休付与日時点で残っていた前年度の繰越分を、本システム導入までに使い切った
- 補足:有休取得実績の登録方法
- 補足:「年5日有休取得義務」機能の設定・確認関連記事
前提:「年5日有休取得義務」機能について
有休を10日以上付与した場合に、取得義務を果たしていない従業員を確認し、警告を出す機能です(詳細はこちら)。
※本機能は「有休」以外の休暇では利用できません。
本システム導入前の1年以内に有休を付与している場合、「年5日有休取得義務」機能で正しく警告を出すには、【直近の有休付与日~本システム導入】の間の有休取得実績を登録しておく必要があります。
例1:直近の有休付与日時点で、前年度の繰越分が残っている
例えば、次のような場合です。
- 有休付与日は「4月1日」
- 直近の付与日「2022年4月1日」時点で、前年度「2021年4月1日」に「20日」付与したうち、「4日」残っていた
- 「2022年4月1日」から本システムを導入した「2022年8月1日」までの間に、有休を「2日」取得した
- 「2022年4月1日」付与の「20日」はすべて残っている
この場合「2022年4月1日」から「2022年8月1日」までの間に取得した「2日」は、前年度「2021年4月1日」付与分の残りから取得していることになります。このため、以下のように有休残数を登録します。
「2021年4月1日」付与の有休残数登録:
項目名 | 説明 |
---|---|
付与日 | 2021年4月1日 |
付与日数 | 4日(直近の有休付与日「2022年4月1日」時点での有休残数) |
「2022年4月1日」付与の有休残数登録:
項目名 | 説明 |
---|---|
付与日 | 2022年4月1日 |
付与日数 | 20日 |
あわせて、「2022年4月1日」から「2022年8月1日」までの間に取得した「2日」を有休取得実績として登録しておきます。この「2日」は「2021年4月1日」付与分から自動でマイナスされます。
・有休残数登録の操作方法については、こちらの記事をご参照ください。
・有休取得実績の登録方法については、こちらをご参照ください。
例2:直近の有休付与日時点で、前年度の繰越分が残っていない
例えば、次のような場合です。
- 有休付与日は「4月1日」
- 直近の付与日「2022年4月1日」時点で、前年度「2021年4月1日」の付与分は使い切っていた
- 「2022年4月1日」から本システムを導入した「2022年8月1日」までの間に、有休を「2日」取得した
この場合「2022年4月1日」から「2022年8月1日」までの間に取得した「2日」は、直近の「2022年4月1日」付与分から取得していることになります。このため、以下のように有休残数を登録します。
「2021年4月1日」付与の有休残数登録:
登録不要です。
「2022年4月1日」付与の有休残数登録:
項目名 | 説明 |
---|---|
付与日 | 2022年4月1日 |
付与日数 | 20日(直近の有休付与日「2022年4月1日」時点での有休残数) |
あわせて、「2022年4月1日」から「2022年8月1日」までの間に取得した「2日」を有休取得実績として登録しておきます。この「2日」は「2022年4月1日」付与分から自動でマイナスされます。
・有休残数登録の操作方法については、こちらの記事をご参照ください。
・有休取得実績の登録方法については、こちらをご参照ください。
例3:直近の有休付与日時点で残っていた前年度の繰越分を、本システム導入までに使い切った
例えば、次のような場合です。
- 有休付与日は「4月1日」
- 直近の付与日「2022年4月1日」時点で、前年度「2021年4月1日」に「20日」付与したうち、「4日」残っていた
- 「2022年4月1日」から本システムを導入した「2022年8月1日」までの間に、有休を「5日」取得した
- 直近の付与日「2022年4月1日」に「20日」付与したうち、「19日」残っている
この場合「2022年4月1日」から「2022年8月1日」までの間に取得した「5日」は、前年度「2021年4月1日」付与分の残りから「4日」、直近の「2022年4月1日」付与分から「1日」取得していることになります。このため、以下のように有休残数を登録します。
「2021年4月1日」付与の有休残数登録:
項目名 | 説明 |
---|---|
付与日 | 2021年4月1日 |
付与日数 | 4日(直近の有休付与日「2022年4月1日」時点での有休残数) |
「2022年4月1日」付与の有休残数登録:
項目名 | 説明 |
---|---|
付与日 | 2022年4月1日 |
付与日数 | 20日(直近の有休付与日「2022年4月1日」時点での有休残数) |
あわせて、「2022年4月1日」から「2022年8月1日」までの間に取得した「5日」を有休取得実績として登録しておきます。この「5日」は「2021年4月1日」付与分から「4日」、「2022年4月1日」付与分から「1日」、自動でマイナスされます。
・有休残数登録の操作方法については、こちらの記事をご参照ください。
・有休取得実績の登録方法については、こちらをご参照ください。
補足:有休取得実績の登録方法
有休取得実績は、有休取得日の「休暇区分」項目にて、種別「有休」と取得単位「全日休暇」「AM半休」「PM半休」などを割り当てて登録します。月毎の一括登録がおすすめです。操作方法については、こちらをご参照ください。
1年以上前の勤怠は編集できないように制限されています。1年以上前の「取得実績」を登録する際は、サポートセンターへ「1年経過勤怠の編集制限」の解除をご依頼ください。
補足:「年5日有休取得義務」機能の設定・確認関連記事
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